約束の時間

「お姉ちゃん、私にお化粧して! メイクの仕事に就いたんでしょ? お願い!」

「退院したらね」

「やった!」

 

「……って言ってたなぁ」

私は妹の閉じられた瞼を化粧しながら、思い出を懐かしむ。

「綺麗になったよ」

妹の白い肌を優しく撫でた。

「綺麗!」

大人になった妹は、無邪気に笑った。

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