歩みを止めずに……
友達はボロボロだった。今にも崩れ落ちそうなのに、歩を進め続けている。
「なぁ、もう休みなよ」
「嫌だ。俺は要領が悪いから、止まれない。進まなきゃ」
「でも、見てられないよ。逃げようよ」
「……逃げた先にあるのは、そのツケだよ」
僕はハッとして、腕を離した。
友達の姿は、消えてしまった。
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