1、神々の集まるこの場所で

ここの従業員は、夢乃、章、結衣、物部の4人。

もれなく、俗にいう「神」たちだ。

夢乃は「夢」の、章は「物語」の、結衣は「めぐりあい」の、

そして物部は「モノ」の神様。

そんな彼らの仕事は、こんな会話から始まる…



◆ ◆ ◆



章「おはようございます、夢乃さん」

夢乃「おはよう、章くん。今日も早いのねぇ〜」

章「神たるものとして、始業前に来る当たり前だと思いますけど。」

夢乃「偉いわぁ〜、結衣ちゃんもちょっとは見習ってほしいわね…

   あ、物部くん、おはよう〜。」

物部「(コクリ)」

章「物部さんも、いつも早く来てますよね。」

物部「(ドヤ顔)」

夢乃「となると、あとはもう結衣ちゃんだけね」

章「あの人天界でも若干遅刻してましたもんね…」



夢乃「今日で地球に異動してきてちょうど一ヶ月ね。」

章「そうですね、

  ここだと時間が経つのが天界よりなんだかゆっくりに感じます。」


…そうなのだ。

彼らはもともと天界の住人。

天界では、主に「神」たちが現世に住む人々のサポートをしている。

それが、女神様の気まぐれでたまに行われる人事異動で、彼らは地球部署へと

左遷されてしまったのである。


夢乃「地球部署じゃぁ、たまにくる〈地上調査〉以外仕事がないからほんっとに

   ヒマ!」

章「仕方ないじゃないですか、

  女神様の命令と言われると従わざるを得ないですよ…」

物部「…」



◆ ◆ ◆



結衣「遅くなりましたぁ〜!!」

章「遅いですよ、結衣さん。もう30分も経ってます」

夢乃「いいじゃないの、そのくらい。

   さぁ、今日も頑張っていきましょう☆」

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