声劇台本
黒井隼人
仲良しバレンタイン
A:男性
B:女性
B「お待たせ。ごめんね待たせちゃって」
A「いや、それほど待ってないから大丈夫だよ」
B「そう?ならよかった。あ、さっそくだけどこれ、バレンタインのチョコだよ!」
A「ありがとう。あれ?これって…もしかしてお店で買ったやつ?」
B(最初早口で徐々にゆっくりと)「そうだけど、それすっごくおいしいんだよ。ちょっと前に見つけたお店のでね。せっかくだからあなたにも食べてほしかったなぁなんて思って…」
A「………」
B「怒ってる…?」
A「別に怒ってはいないけど…何か隠してるよね?」
B「え!?べ…別に何も隠してなんていない…よ?」
A「本当かなぁ~?」
B「本当…だよ?」
A「………。そういえばこの間買い物してるのを見かけたんだけどさ」
B「え、そうなの?だったら声かけてくれたらよかったのに…」
A「そうしようと思ったんだけど、楽しそうにチョコの材料とか買ってたから声かけにくくてね」
B「え…」
A「それで、買った材料、どうしたの?」
B「うっ…。じつは…ね。本当は手作りでチョコ菓子作ろうとしたんだけど…失敗して焦がしちゃってね…」
A「それで急遽お店のを持ってきたんだ」
B「もともとこれは家に来た後で一緒に食べようと思って買ったやつで…で、でもおいしいのは本当だよ?」
A「ふぅん…それで、その失敗したチョコはどうしたの?」
B「何となく置いておけなくて持ってきてるけど…」
A「じゃあそれも頂戴」
B「で…でも、失敗しちゃってるから苦いかもしれないよ?」
A「そうかもしれないけど、君が作ってくれたやつなんだからほしいじゃん。………うん、少し苦いけどおいしい」
B「本当?無理してない?」
A「無理なんてしてないよ。それに君が作ってくれたものだからね。なんでも食べたいのさ。だから失敗したとか気にせずに、これからもたくさん食べさせてくれると嬉しいな」
B「え、それって…」
A「ほら、それより早く行こう。せっかくのデートなんだから時間がもったいない」
B「え、あ、ねぇ!」
A「君が聞きたいことはまた今度。ちゃんと伝えるから…ね?」
B「…うん!楽しみにしてるからね!」
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