後悔

長く伸ばした髪

でも変わらない笑顔

錆び付いていない心

感じるものがあります。

普通なら見過ごしてしまうような小さなドラマに着目して、丁寧に描き出している文章が丁寧で良い仕事だなあと感じながら拝読しました。
画家が習作としてスケッチブックに手掛けるモチーフ画のよう。
こういう細部が長いお話を書く時に生きてくるんだと思います。

《二年振りに再会した彼女は、髪を長く伸ばしていた。》

　個人的に、この書き出しが素晴らしいと思いました。

　主人公の彼女に対する気持ちを匂わせつつ、時間経過により変わってしまったという物悲しさを感じます。
　髪が伸びた、その間を主人公は知らないんだという寂しさすら感じます。

　というのを勝手に感じただけです。
　まったく意図していないことでしたら申し訳ありません（汗）

　なんだかホッコリする話でした。

　そらにしてもトースターにパンを入れるのにも手こずるなんて、どれだけ不器用なんだ（笑）

見えているものを描写しているだけで伝わってくる物語がすごく迫って来ますね。
大好きです。流石。ボロボロのぬいぐるみのあたりが特に好きです。年に一度来るだけと聞くと、家族が冷たくも感じますが、代わりになる家族を連れて会いに来るのもまたドラマがあって。味わい深い。

読み終わると、前向きになっている自分に気付きました。
年の初めにふさわしい掌編、ありがとうございます♪

あああこれ凄く好きです…

一つ一つのシーンの描写がとても精緻でこの作品集大好きです。
シーンを書くってこういうことだ。

＞そろそろ焼けるから、テーブルの上、片付けて！
この感嘆符に、彼女の可愛さと愛しさが詰まってますね。

なんというか、間がすごくいいですね。
微妙な緊張感だけど、居心地は悪くなくて。
すごく好きなのです。