夫婦の温度差
結婚して次は子どもだねって私も思っていた。
流産を経験して、
当たり前だと思っていたことがそうじゃないと気づいたとき
とても怖くなってしまった。
しばらくは覚悟することが出来なかった。
夫はというと
子どもが欲しいという強い想いを持っていた。
真っすぐで揺ぎ無かった。
だから不妊治療が長ければ長引くほど
その温度差が開いていくことに不安を感じていった。
子どもを持つということに異論はない。
壮大で尊い体験であると思うが
家庭環境があまり良くなかった私にとって
ハードルが高いように思えた。
むしろ治療をしなければ気づけなかったかもしれない。
それくらい過去の自分を見つめ直すのに
とても時間がかかってしまった。
子どもがなるべく幸せでいられる環境を作る
これは親として最低限の責任ではないかと思う。
私にはそれが出来るのだろうか?
自分が苦しんだから
子どもにはそんな思いをさせたくない。
既に大切過ぎて壊しそうでとても怖い。
わかっている。
今考えてもどうにもならないことを。
喧嘩するたびに夫は言う
「結局君はあれこれ理由つけて子ども欲しくないんだろう?」
ああ。
もっとストレートに届く言葉があればいいのにって思う。
私の気持ちを全部分かってとは言わないから
不安な気持ちにただ寄り添ってほしい。
夫との子どもがほしいという気持ちに変わりはない。
でもその一言を言うには軽すぎる気がするんだ。
夫婦になって何年一緒に暮らしていても
擦り合わせることって難しいね。
きっとどんな問題にもいえることで
大事なことは
二人どちらも幸せであることが前提だということ。
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