自惚れ不倫

 男は、家庭を持つ女が喜びに喘ぐのを見るのが好きだった。

 あの姿を見たら普通の恋愛なんて退屈な校長のトークに等しい、と彼は信じていた。


 それが彼を自惚れさせていたのかもしれない。


 女には小学生の息子がいた。


 その日、駅前で待ち合わせをしていた男は、行きがけにその息子の顔でも見てやろうと考えついた。


 下校途中の息子を見つけて近づく。

 可哀想に、彼は鍵っ子になって両親の帰りを待つというのに、母親は背徳感の中で喘ぐのだ。


 そう考えて、男は妙に気分が大きくなってしまった。

 初めて対面する息子に、まるで勝ち鬨でも上げるように笑顔を見せつけた。


「家に帰ってもお母さんいないかもよ」



〜〜〜



※以下、「日本不審者情報センター」より引用


(岡山)岡山市北区平野で声かけ 1月31日午後

https://nordot.app/993424850692177920?c=134733695793120758


岡山県警によると、1月31日午後3時ごろ、岡山市北区平野の路上で男子小学生への声かけが発生しました。(実行者の特徴:男性、25~35歳、黒色スーツ)


■実行者の言動や状況


・下校途中の男児に声をかけた。


・「家に帰ってもお母さんいないかもよ」


■現場付近の施設


・陵南小学校、JR山陽本線

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