unknownTarget

第1話 unknown

…レダ…。ダレダ…。お前は誰だ…。

「宣戦布告してから今日で３週間か…。どうするんだ？これから」

一人の青年が貫禄のある男に話しかけた。

「あれを探し出すまでは、何もしない。」

貫禄のある男は機械的に淡々と語った。

「人類が創り出した文明…。それをすべて抹消するというのは全く実に馬鹿馬鹿しい。ならば…」

青年が話を遮って語る

「ならばこそ、我々がまた戦乱の世にしてしまおう。…そういうことだろ。」

貫禄のある男はうつむく。

「コードネーム：unknownを発見。繰り返す…」

機内にアナウンスが入った。

「さて、探しに行きますか…。」

青年は仲間を連れて機体から降りた。

あれから何時間たったのだろうか。

アストロイドはおろか、基地すら見つからない。

「アストロイドなんてないのかな。」

青年が残念そうにつぶやくと、

「パスワード：アストロイドヲ確認。起動シマス。」

かつての世界でのAI音声と共に、巨大な人型アストロイドが土の下から出てきた。

「やった！出てきたぞ！」

一人の男が叫ぶとあたりは歓喜に包まれた。