【変な】田舎の怖い話・不思議な話Part 133【風習】
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103 名前:本当にあった怖い名無し :2018/06/22(金) 22:02:18 ID:fgsHJk
賑やかしに俺が小さいころに体験した話をしていい?
104 名前:本当にあった怖い名無し :2018/06/22(金) 22:10:42 ID:kvweTG
保守
105 名前:田舎の大将 :2018/06/22(金) 22:21:25 ID:fgsHJk
俺の祖母の家は結構な田舎にあるんだが、夏になるとその祖母の家に帰省するのが、我家の毎年の恒例行事だったんだ。
この話は、小学生の俺が祖母の家で体験したお話。
祖母の家に付いた俺は、早速大はしゃぎで外に遊びに行こうとしたんだが、あろうことか祖母から待ったの声が掛かる。
なんでも、近くの家で亡くなった人が出たらしく、今日一日は外に出てはいけないという。
当時は不貞腐れていたものの、人死の行事になんて詳しくなかったため、それが普通のことなんだと納得して家の中で俺は過ごしていた。
祖母が「見通り様が来る…見通り様が来る…」と数珠をもって怯えていたことを今でもよく覚えている。
106 名前:田舎の大将 :2018/06/22(金) 22:30:41 ID:fgsHJk
父さんは実家でもあるため、祖母と一緒になにやら色々準備をしていたが、俺と母さんは何をしてもいいか解からず、普段と様子の違う父と祖母を遠巻きに眺めていた。
夕暮れ時、父さんが二つの人形を俺らに持ってきた。人形といっても日本人形といった造詣の細かい物ではなく、飛騨高山のさるぼぼのような綿で作られた小さな人形だ。
父さんは俺と母さんの髪を切ると、その人形の中に髪の毛を入れ始めた。そして髪を入れた人形ともう二つの人形。恐らくは父さんと祖母の人形の計四つの人形を玄関の外に置き、鍵を閉め、扉を閉ざすようにお札のような物を貼り付けていた。
「いいか?今日は何があっても外には出るな」
玄関を封鎖した父さんは、俺と母さんにそう言い聞かせた。
ここまで来ると母さんも怪訝に感じたのか、不安そうに父さんに問いただす。しかし、父さんは、この辺りの風習だ。心配することは無いと言う。
107 名前:本当にあった怖い名無し :2018/06/22(金) 22:38:10 ID:ARebje
さwるwぼwぼw
108 名前:田舎の大将 :2018/06/22(金) 22:45:05 ID:fgsHJk
それからは、父さんも祖母も普段通りに戻り、外に出てはいけないことを除けば、いつも通りの帰省に戻っていった。夕餉の頃にもなると、祖母の作ってくれたご馳走に舌鼓を打ち、皆も笑顔を見せるようなっていた。
変化が訪れたのは、夜もふけて寝る時間になる頃だ。
遠くのほうから「カン!カン!」という金属を打ち合わせるような音が響いてくる。その音を聴いた瞬間、父さんと祖母がびくりと肩を揺らした。
「ここにいなさい。何があっても返事はするな」と言いながら、父さんは祖母と一緒に玄関のほうへと向かっていく。
母さんは不安そうにしていたが、俺は好奇心が勝っていたため、居間の扉の隙間から玄関のほうを覗き込んだ。
109 名前:本当にあった怖い名無し :2018/06/22(金) 22:55:58 ID:kvweTG
よくあるパターンや名
110 名前:本当にあった怖い名無し :2018/06/22(金) 23:02:36 ID:Otsefk
わわわわわ…
111 名前:田舎の大将 :2018/06/22(金) 23:06:28 ID:fgsHJk
父さんと祖母は玄関の手前に正座をするとなにやらお経のような物を唱え始める。
俺からは、父さんと祖母の背中。そして、玄関の曇りガラスが見えていた。
金属のような音が家の近くで再び鳴る。それと共に獣のような臭いが辺りに漂い始める。
その直後、ゆらりと玄関の曇りガラスに人影が映った。今にして思えば、玄関の前のセンサーライトは何故か作動せず、月明かりだけがその人影を映し出していた。
玄関の前の人影は佇むだけで何もしてはこない。ただ、その人影が写るようになってから、山のほうから「おーい。おーい」と誰かを呼ぶ声が聞こえ始めた。
俺はその声が聞こえてきた途端、返事をしなければと思ってしまった。だけど、父の読経が耳に入り正気に戻る。そして再び返事をしたくなるが、その度に読経で正気に戻ると繰り返していた。
そんな様子おかしい俺に気が付いたのだろう。母さんは急いで俺の口をふさぎ、痛いほど抱きしめ始めた。
112 名前:本当にあった怖い名無し :2018/06/22(金) 23:15:22 ID:LHbheT
やめろよ怖いの苦手なんだよ、俺…
113 名前:田舎の大将 :2018/06/22(金) 23:21:38 ID:fgsHJk
そこまで長い時間ではなかったと思う。しばらくして父さんと祖母が戻ってきて、「終わったよ」と声をかけてきた。俺ら四人は何も語ることなく、そのままそこで眠りに付いた。
次の日の朝、父さんが玄関を開け外の様子を確認する。俺も父さんに続いて外を見てみたが、何とも無い田舎の朝の風景だった。一点、おかしなことがあるとすれば、昨日用意した四つの人形のうち、三つの人形が跡形もなく無くなっていた。
114 名前:本当にあった怖い名無し :2018/06/22(金) 23:25:15 ID:EfbsTn
>>112 なんでこのスレいるんだよww
115 名前:田舎の大将 :2018/06/22(金) 23:31:46 ID:fgsHJk
ここからは、俺が後から聞きだした話。
あの晩、祖母の家に来ていたのは見通り様と呼ばれる山の神様で、昔からここいら一帯で信仰されている神様だそうだ。山から産まれた者は、死後、山に還るというのがこの地のしきたりであり、人死にが出ると見通り様が山から迎えに来るのである。
それだけでは特に問題は無いのであろうが、見通り様は決して善いだけの神様ではなく、生贄を要求するような神様なのだ。だからこそ、この地の人は連れて行かれないようにするため、家にこもり身代わりとして人形を捧げるのだ。なんでも、見通り様は招かれない限りは家の中には入ってこれないらしい。
俺も知らなかっただけで、人形は事前に用意されていたそうだ。特に俺の場合は父さんの血を継いでいるため、連れて行かれる可能性が母さんよりも高いらしい。
今でも人形は一応用意してある。父さん曰く、父さんが死ぬときにも確実に見通り様が来るだろうから、肌身離さず持っておけとのことだ。
116 名前:本当にあった怖い名無し :2018/06/22(金) 23:38:34 ID:kvweTG
5点
117 名前:本当にあった怖い名無し :2018/06/22(金) 23:38:59 ID:eSRhbs
>>116 見通り様が来るぞ
118 名前:本当にあった怖い名無し :2018/06/22(金) 23:41:16 ID:sgRASb
どこの田舎?
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