第39話 思考促迫

 創作界隈でまたいろいろ揉め事や炎上が起きていますが、5ちゃんねるのまとめで統合失調症の妄想型という症状で面白いスレがありました。


 投稿者は統合失調症で自分が唐突に異世界へ行って美女達からチヤホヤされチート能力で敵を倒していく妄想が毎日起こり、最悪丸一日妄想の中から抜け出せず、話が未完のまま妄想が止まるといった症状が出るそうです。

 スレ民からは、それはある種の才能だからなろうとかに投稿しろと助言しますが、本人は自称文才が無くなろうに妄想を投稿したことがあるが人気は出なかったので辞めたらしい。

 ただそれでも妄想は止まらず、毎日つまらないなろう小説を強制的に観させられて未完のまま終わる。続きを見ることは出来ず、次の日には新しいなろう小説が突然始まるという無限ループが繰り返されている。


 という、地獄を語っていて本人には申し訳ないのですが、話として凄い興味深いなと思いました。

 この勝手に妄想が止まらない、思考が制御出来ない症状を思考促迫しこうそくはくというらしいです。

 思考の暴走状態で自分の意識外でずっと頭がフル回転している。糖分が不足したり脱水症状を起こしやすくなるそうです。


 何故この思考促迫を話のネタにしたかというと、私も信じて貰えないかもしれないし診断されていないのですが、物心ついた時から思考促迫が起きていると思います。

 元々学習障害であるとは診断されており、日常生活や人間関係には支障が無いのですが、唯一思考過多でぼーっとしやすい、眠れない、記憶のフラッシュバックや白昼夢を見るなどが未だに起こります。

 あと、頭の中から出てきた独り言も多いですね。あと、いつも仕事場でウロウロしているのも酸欠だからだと思います。

 ヤバいな……こうやって書くと異常者だ。

 影でコソコソ言われているかもしれない。


 思考促迫という言葉を最近まで知らなかったですし、思考回数の多さ何て普通気にしないのですが、よく周りの人と違うなと思う場面は「物語を描けるかどうか」と話題が上がった時ですね。


 小説を書かない一般の人に「小説、書いてみたら?」と尋ねると大抵「無理!」や「思いつかない!」と答えが帰ってくると思います。

 このエッセイを読んでる方も同じじゃないでしょうか? 意外と文章を書くのが苦手とか、考えるのが苦手とか言われてきたと思います。

 私の中では絵を描くより簡単だと思うのですが……だってね、頭の中で生まれた妄想をただ文章に変えればいいだけですからね。


 ただ、この妄想という物が人によって程度があり、性質が違うのではと考えた時、この思考促迫という症状は能力ではないかと考えました。


 私の仮説にはなりますが、とりあえず小説を書いている人は全員総じて思考促迫症状があると思います。逆に無い人はどうやって物語を作っているのか考え付きません。

 完全な虚無から作ってる?

 ラーメン作るのに小麦を植えるところからやってますか?

 難しく無い?

 勝手に生まれた妄想を切っ掛けにして整合性を取っていけば出来ると思うのですが。

 私の感覚的にはテーブルの上に袋麺があって、レシピを適当にトッピングしてアレンジしている感覚なのですが。

 ついでに博多ラーメンが好きなのでバリ硬できくらげとネギを山盛りにして味玉をだいたい乗っけている感じです。

 でも、そういう感じでテーブルの上で勝手に物語が生まれてくる思考回路の方が異質だったとしたら本当に一般人とは違う才能だよなと思います。


 文章を書くのが苦って話も、日本の識字率は高いから面倒くさくても文章は書けると思うんだけどな……難しいのか。


 ま、でもこの話を全て「絵を描く」に置き換えると私は出来ませんとなるので、つまり出来ないものは出来ないということなんだと思います。


 皆さんも自分の思考の性質とか分かると面白いかもしれませんね。



現在の進行度合い:11話分(23,000文字程)

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