第33話 戦略的撤退の判断は難しい
「お誘いありがとうございます。ゆうちゃん、誕生日おめでとう」
かっこいい制服を着て、かっこいい顔でカッコよく花束を渡す力君……。
やっぱり良い男だよなあ…。
これは将来性がある、しかも忙しい生活送るでしょ?そしたら私も自由な時間多そうだし、妹のがあるちゃんとそこはかとなくどこかに遊びに行ったりとかできそうで良いと思うんだよね!
とはいえ…、、
さっきまでのみんなの雰囲気見てると、なんか嫌な予感がしてるのは事実。みんな彼のことを好きになっちゃたり、狙ったりとかする前に土台作らないと私負けちゃう。このままいってしまってはいけない予感を感じつつ、私は止まらなかった。その結果、、その後の未来がぐじゃぐじゃになるなんて思わなかったんだよ。
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「りきくん♡
今度、薫ちゃんのプレゼント買いに行きたいんだけど一緒に探してもらえたりする?」
「僕で良いの?僕のお母さんとかの方が君と仲良くない?」
「うん、薫ちゃんりきくんのこと尊敬してるし、きっと2人で選んだと知ったら喜んでもらえると思うんだ!」
「それなら一緒に行こうか!」
「うん!」
ちょろいぜ!私の培った幼馴染という立場存分に生かして頑張ってやるぜ!!!!!!みんなに教えてあげたい、こうやって生きれば上手いこと生きられるんだよって、、、ふふふ、見てろよ、私、楽に楽に今後生きてやるんだから!
「……。」
「ゆうママさん!この間父からお伝えしたと思うんですけど、サプライズでこの後ゆうちゃんをお祝いするために泊まっていいって大丈夫そうですか?」
「うん!もちろん聞いているわ!今日は狭い家ですがのんびりしていってね」
「はい!ありがとうございます!」
楽しかった誕生日会も終わり、みんなのお母さんが迎えに来て解散の運びとなる。やっぱり楽しかった後、別れるって寂しいよね…。なんだろうね、、楽しかった分、倍寂しいと言うか…、、。わたしは最初に迎えに来た為に別れることとなったひかりちゃんにぎゅっと抱きしめる。ひかりちゃんも私と同じようにギュッと抱きしめてくれた。
その後はリキくん、薫ちゃんが帰ることとなった。その際に手代木ママンから可愛いマフラーを貰った!…ってこれ、、めっちゃ高いブランドですよね?!?!!、?!
大切に使います…、、私は薫ちゃんを抱きしめて…その後、、
って流石にリキくんには抱きしめなかったよ笑
次は……
ん????
「今日は一日かけて祝いたいからお泊まりなんだー、嬉しい…?」
珍しくテンション高くしらゆきちゃんがはしゃいでる声を出して私に問いかける。でもちょっと自信なさげになっていく所がとても可愛いかった。もじもじと小柄な身体をなお、小さく見えるように。
うううううううう
「うれしいよおおおおおおおお!!!!」
私が全力でハグしたことで、小柄な白雪ちゃんは潰れるようにまた小さくなってしまった。それを見たお母さんがこらこらと止めるぐらい嬉しかった!私はなんて素敵な友達を持ったんだ!!
夜更かしするぞー!!!
お風呂一緒に入って、同じベッドに入って!最高の誕生日になりそうだ!私は今日一日とてもテンション高かった。だから、白雪ちゃんがニコッて笑ってくれたことに素直に喜んだんだ。でもさ、よく考えてみてよ、彼女ってそんなに笑うタイプだっけ…?
_____________
「いいーーゆーーだーーな、あはは」
「楽しそうだね、ゆうちゃん」
「楽しい、だって楽しい日にしらゆきちゃんといれるんだもの。私、ちょっと寂しかったから。」
「ふふ、そんな喜んでくれて私も嬉しいよ。」
「でも大丈夫?顔が真っ赤だよ、普段白いから余計に真っ赤に感じる、そろそろあがろうか?」
「うん、そうだね、でも嬉しい気持ち」
「うわっ、、急に抱きつくからびっくりしたよ!」
目の前には白い頬を真っ赤に染めたしらゆきちゃん、勿論私達はお風呂に裸で入っているので肩から手から彼女が赤なって伸ばせそうなのがわかる。でも意外だなあ、、彼女あんまりスキンシップとか取らないタイプかと思ってたから、、。
小柄な身体が私の身体にスポッとおさまったようで可愛い。私の足に乗るように私にもたれかかる。腰まで延びた髪がお風呂の水に浮いて幻想的に見えた。濡れた髪が肌についてって!…彼女はその青い瞳で私の顔を見つめ続けている。……恥ずかしい。えっ??しらゆきちゃんは恥ずかしくないのかな??なんか、むずむずしてくる。
「あ、あがろ!!ママがアイス用意してくれてるって!」
「…うん。」
アイスを食べるない事になったらしい。彼女は眠くなってしまったのか歯を磨いているので私も寝ることにしたんだ。でもその前にと私は自分の髪をドライヤーで乾かした。白雪ちゃんは…?って彼女は自分でやったことがないらしい。まじか!!
その為私は彼女の髪をドライヤーで乾かしてあげている。
長い髪はサラサラと私の手を通って下に垂れる。同じシャンプーを使ったはずなのになんか良い匂いがする。なんでだろ。そんなことを考えつつ丁寧、丁寧に髪を乾かしているとしらゆきちゃんは「ふわあ」と可愛い欠伸をした。
「ふふふ、今日は女子の恋バナなんか深夜にやっちゃおー!って思ったけど今日は早く寝ようね」
「…私、恋してないよ?」
「でもでもー!好きなタイプとか!あるじゃん!」
「ふーん。ゆうちゃんは誰がタイプなの?」
「わたし?私はうーーんと顔が良くて、かっこよくて、そして、、私を大事にしてくれる人かな?」
「意外とありきたりなんだね。」
「最近、しらゆきちゃんあたり強くない…?」
「そんなことないよ?
う、ぅう、こうかな、
しらゆきは♡
ゆうちゃんと事大好き♡」
「あわわ、わ、か、可愛い」
いつも静かでクールで、ちょっとあたりが強くて美少女なしらゆきちゃんがそんな甘い声を出せるなんて!?!な、何事、!?わ、わあ、。
「ゆうちゃん♡
私、眠くなっちゃった♡
一緒に寝てくれる?♡」
「も、もちろん…」
「ふふ、やったー♡」
そういって彼女は私の手を掴んでベットの方に向かって行った。
彼女はベットに着くと、ベッドの上に腰掛けるように座って私の方を向いて
「ぎゅー♡」
両手を広げて…
可愛すぎるよ。
私はたまらずぎゅーって、私たちの笑い声を伴いながら私たちはベットに沈んだ。電気を消して無かったからか、部屋は明るくて、しらゆきちゃんの顔がしっかり見えた。お風呂の赤みがまだ引かない顔は美しくて、なんか分かんないけど、のまれそうになった。いや、のまれたんだ。
だって、、
私はその瞬間、スローモーションになるのを感じたんだよ。顔が近づいてきてね、私はああキスするんだって思ったんだ、でも身体とかなにもうごかなくて…
私達はキスしてたんだもん。
ちゅ
触れるようなキスだった。
「キスしちゃったね…。」
さっきまでの彼女らしくない甘えた声から普段の声に変わって、いつものように話すしらゆきちゃん。私、。どういうことかわかんなくて。
彼女の手が私の耳に伸びる。もう片方の手も伸びて、また時がゆっくりになって。
目を瞑ったからか、口に柔らかい感触がついたのが分かったんだ。
数秒経ってずっとその感覚が離れないから私は目を開けたんだ。そしたら美しい青い瞳が私を楽しそうに見つめてて、ドキドキした。
私は恥ずかしくなって彼女の肩に埋もれるようにギュッと彼女を抱きしめる。ドキドキとやまない鼓動が彼女に伝わっていそうでそれもそれで焦ったんだけど、私にはどうすることもできなかったんだ。
そして、考えられない頭で思ったの。
…今時の幼女すごくない???
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