EXCUSE ME, MY HERO
いい加減カッコつけるのも疲れちゃった
お笑い芸人でもないくせにウケを狙い過ぎたんだね
“個性的だ”と言われることに快感を覚えて
だからいつまで経っても自分らしく生きられない
“変わってるね”ってセリフが大好物だっただけさ
たかが色と柄と形が違うってだけのオンリーワン
それでも二、三日前まではそれなりに幸せだったけど
俺よりイカしたやつなんてごろごろいるんだ
毒を吐く割には自分を守るんだね
別に誰も君のことなんか気にしてないよ
“どん底を知ってる俺はお前らとは違うんだ”って
さすが上の人だけあって上から目線が半端ない
“平凡な毎日なんてくだらない”って
生き地獄にでも陥りたかったの?
それなら闇金から上限一杯ほど借りてみては?
安全な危険なんて遊園地にだってありはしない
ねえ他人の批判ばかりして虚しくはならない?
誰かを馬鹿にして自尊心保つのもうやめたら?
どうして貴方はそんな喋り方しかできないの?
好きなものを好きなように食べて何がいけない?
もしも自分のことを特別な存在か何かだと
そう思っているのなら
それは貴方が愚か者だからだよ
“社会の歯車になるなんてごめんだね”って
歯車にならなれるとでも思ったの?
役に立たない綺麗事ならそれこそただの綺麗事
ああ“曲がったことは大嫌い”なんて
君にだけは言われたくない
負けず嫌いと勝ちたがりは違うんだぜ
ねえ中途半端に知ったかぶるのやめてくれる?
もしやその偉そうな態度は冗談のつもりなの?
どうして貴方はいつも人より優位に立ちたがる?
好きな音楽を好きなように聴いて何がいけない?
もしも自分のことを選ばれた者か何かだと
そう信じているのなら
それは貴方が平凡な人だからだよ
痛みも感じず跡にも残らない
そんな傷を夢見ただけさ
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