こどもの追憶
中学生の頃は
親の言うことのおよそ全てに苛々していたもので
”なんでわかってくれないんだ!“
何度呟いたことでしょう
でもよくよく考えてみれば
彼らは当時、”中学生の俺“と
生まれて初めて接してたわけで
勝手がわからなくて当然っちゃ当然
敵はわからないことだらけの新人さんだった
だから、ま、譲ってあげようぜ
あの時、俺を苦しめたあの大人たち
”大人のくせになんて馬鹿なんだろう“と思ってた
でも考えてみれば、あの人たちっていうのは
当時の年齢は40代やら50代やら
何なら今現在の俺よりずっと年下
小学生からすれば40は立派な大人だけど
いやいや今の自分をみれば全然そんなことはない
いやだって、ねえ、それぐらいの客観性はね
敵はまだまだ未熟で無知な若造だった
だからさ、許してあげようぜ
若いからって柔軟だとは限らない
知ってる世界自体が小さくて少ないから
一旦信じ込むとそれっきり引き摺り込まれて
視野がどんどん狭くなってしまう
本当はそこを周りの大人がなんとかしなきゃなんだけど
大人は大人で何かと縛られてるから
でも、世の中良い大人たちも確かにいる
そういう人と巡り逢えたらいいなと思う
先生だって大変なのよ
だいたい1人で30人1人1人の面倒なんか見れないのよ
土台無理な話なのよ
部活っていったら休日出勤しなきゃいけないんだし
もうみ〜んな大変
そう君の”敵“は親でも教師でも、
単なる”大人“ではない
そこを見出すことができなければ
君はいつまでも子供のままだ
このまま進むとしたら
君も必ず大人になる
大人になるんだ
いつか子供のままではいられなくなって
いつまでも幼いままではいられない
だから”今“の自分にできること、できないことを
ちゃんと見極めてあげて
子供はたかが飛行機に乗るだけだっていうのに
北海道にも沖縄にも自由に行き来できず
ロシアとアルゼンチンの距離の違いもよくわからない
ほらね、それが大人ではないってことなのさ
だからさ、ま、癒してあげようぜ
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