第6話 もう一人の仲間

 どうも、小さいおじさんです。

 今日は私のもう一人の仲間を紹介します。

 なんというか、彼は少し変わっていまして。

 以前に説明した通り私たちの姿や形はその土地の人間の想像によって決まります。

 人間の事に詳しい仲間が言うには彼は昔の人間の侍たちが着ていた裃(かみしも)という服を着ています。

 彼と出会ったのは私がとある地方の川沿いの土手を歩いていた時の事。

 その日は暖かい日差しが心地よく浮かれており前方に草に擬態したカマキリがいる事に気づいていませんでした。

 そして気づかずに歩き続ける私にカマキリがその両手の鎌で襲いかかってきたのです。

「ひいっ!うわっ!はっ!よっ!ほっ!ほいさっ!」

 私が悲鳴を上げながら必死にその鎌を躱して逃げていると何処からともなく彼は現れました。


「むむっ!ややっ!」

 彼は腰に携えた刀を抜きカマキリの鎌から私を庇ってくれたのです。

「……あっありがとう、助かった!」

 そのままカマキリとつば迫り合いをする彼の後ろで私は腰を抜かしながらお礼を言うのがやっとでした。

「お気に召されるな」

 そう言うと彼はつばぜり合いでカマキリを押し切り見事に追いやってくれました。


 その事があって以来、彼に会うと私は彼が好きだという彼の地元の特産の苺をご馳走する事にしています。


 今回もとある芸能人の目撃情報を元に話を作りましたが事情によりその様子を話に使うのは止めました。

 まあ、わかる人にはわかると思いますが……。

 気を使い過ぎかもしれませんが最近は些細な事でも過剰に反応されるので

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