なにかできること

僕は何もできなかった

だんだんと薄くなっていく彼女の姿

またねと言わなくなって

次の約束をしなくなって

あまり会わない人に会いに行って

あまり食べれないものを食べに行って

随分身軽そうになっていった

すっきりした顔で怒らず哀しまず

いつも笑顔をたずさえて

すごく軽く楽そうだった

けれど彼女の行動は

何故だか心配になるもので

友達と 話した


冗談めかしてそう言って

心配と不安を吐き出した

どうかなにもありませんように

だけど 彼女は


花を供える

僕になにかできることがあったんじゃないだろうか

そんなのないよ と彼女が笑った

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