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      ファンタジーシミュレーター オーディナリーライフ



              ―イントロダクション―


      かつてない本物のファンタジー世界があなたを待っている!


21世紀も終わりに近づく昨今、私たちの日常にはナノマシンにより様々な恩恵を受けられ、AR(拡張現実)より視界に情報があふれ何不自由することなく過ごしていることでしょう。

しかし、もしこの現実とは別の世界、ARも表示されない剣と魔術と見たこともない生き物達との日常があったら体験してみたくなりませんか?



                 ―世界―


セラナティア大陸でかつてない本物のファンタジーがあなたを待っています。

そこは剣と魔術の世界です。多数の国家と様々な種族が混在していて日々変化に満ちた営みを送っています。

地平線の見える草原、赤い砂丘、白亜の王城、竜の住まう霊峰、未踏破の迷宮、様々なロケーションと、そこに生息する現実の生態系からはかけ離れた生物も多く存在します。

是非ともみなさまの目で確認してください。



                ―知的人類―


当シミュレーターに登場する知的人類すべては、弊社の画期的な最新人格AIによって構築されています。

話の受け答えは勿論、感情を発し自我を持っているようにみえるでしょう。

彼らはセラナティアに住む知的人類として生活しています。どのように接するかは自由ですが、現実と同じく正当な理由もなく彼らを傷つければペナルティが課されるでしょう。



                 ―時間―


ファンタジーシミュレーターを謳う本作では、時間を重要なファクターだと考えています。

異世界を現実のように体感していただくために、ユニークなテクノロジーを開発いたしました。

ゲームのオープン時間は日本標準時18~24時までの6時間ですが、ゲーム内の体感時間は24時間に感じるように調整されています。

この技術は帝都医大脳生理学部の臨床試験の結果、日常生活覚醒状態の6時間にかかる脳の負荷と大きな差がないことが実証されています。

このユニークなシステムにより、ファンタジーシミュレーターの名に恥じない濃密な異世界の24時間を体験できるでしょう。



                ―システム―


セラナティアではARによるユーザーインターフェースは常時表示されません。

現実世界と同じ様に、体力や魔力の残量が数値で表されることはありません。

怪我を負えばその部位は痺れ動きに支障がでるでしょう。

激しい運動をすればその分疲れるでしょう。

魔術を連発すれば精神的に疲労し、自分の魔力量を超えて発動させようとすれば昏倒してしまうでしょう。


みなさまにはセラナティアの住人になってもらう便宜上、教会から推薦された冒険者という身分を付けさせていただきますが、冒険者を続けなくても構いません。

最初に幾ばくかのお金をお渡ししますが、生きていくのにはお金が必要です。

どこかの国民になれば税金も払わなければいけません。

お金を稼ぐ方法は自分で見つけてください。

手堅いのは冒険者ギルドに仕事を斡旋してもらうことでしょう。


決まったクエストはありません。

常に時間は進みセラナティアの人々には生活があり、それぞれの人生を送っています。その営みの中で発生した問題がクエストになることもあるでしょう。

冒険者ギルドで斡旋してもらえるクエストは、その世界で本当に必要とされていることが紹介されます。


決まったストーリーもありません。

この世界の住人に関わっていくことで発生する物語もあるでしょう。

それは近所のちょっとした諍いかもしれませんし、もしかしたら国家を揺るがす大陰謀かもしれません。

それらに関わっていくのも、背を向けるのもあなたの自由です。



                 ―種族―


ヒューラ 

身体的特徴は現実世界の人間と同様な体躯をもつ種族。

セラナティアで人口規模が最多の主要民族。

能力は平均的で戦闘においても前中後衛どのロールにおいても卒なくこなせる。


アウリス 

耳長痩身の身体的特徴を持つ種族。

容姿が整った者が多く、アウリスの伝承では世界の創世に神と関わったとされ、それを誇りにしており選ばれた種族と信じている者が多い。その為、他の種族との交流は限られており大分部のアウリスは大陸東部の静寂の森に住み着いている。

能力は体力とスタミナが平均的に劣るものの、魔力保有量は全種族最大を誇り魔術には定評がある。


コルヌ 

2本の角を前頭部から生やし屈強な躯体でヒューラより一回り大きい種族。

力自慢が多く鍛冶を生業にする者も多い。

大陸南西の鬼が山を拠点として鍛冶を発展させている。

能力は魔力保有量がアウリスの半分程だが、体力とスタミナが全種族中一番高いので前衛向きで盾役になれば鉄壁を誇る。


ニルケル 

ヒューラに様々な獣の耳と尻尾を付けた容姿をしている。

獣の特徴的能力は引き継いでいないが、全般的に耳の形により聴力が高い傾向がある。

大陸中央の草原氏族連合に多くの種がいる。

前中衛向きの種族としてイヌ属、ネコ属、ウサギ科があり、体力はコルヌに次いで高いが魔術保有量はヒューラに次いで低い、敏捷性が高くスタミナ回復力も早い。

後衛向きの種族としてキツネ属、タヌキ属、ヒツジ属があり、体力は平均的でスタミナが低い傾向があるが魔力保有量がアウリスに次いで多い特徴を持つ。


ハロマル 

成人してもヒューラの子どものような容姿をしていて、耳が尖っている特徴がある。

大陸南東のマルモル国を拠点にする者が多い。頭がよく回り商人になる者も多い。

小さい体格のため体力は低いが俊敏で器用、魔力保有量も後衛向きニルケルに次ぐ多さ。

斥候、中後衛において非凡な能力を発揮する。



                ―クラス―


決まったロールはありません。

武器防具の特性を生かし役割を決めても良いですし、種族特性で決めても問題ありません。奇抜な装備構成でも良いでしょう。試行錯誤をして、自分に合ったクラスを作り出して下さい。

ただし、鉄由来の装備は魔術生成時に大気中エーテルと体内マナの混合に干渉してしまい魔術効果を最大で半減させてしまうことが確認されています。



                ―戦闘―


セラナティアには成長の指標になる数値の概念はありません。

現実世界と同様に、数値で表せられるような強さの基準は目には見えません。

近接戦闘を行えば、身体能力が行った行動により向上することもあるでしょう。

魔術戦闘を行えば、魔術特性が行った行動により向上することもあるでしょう。

長時間走ればスタミナがつくこともあるでしょう。

ですが、それを数値で確認することはできません。セラナティアに居る間は、そこが現実なのです。

確かなことは行動の蓄積が必ず実を結び、後々に成長を実感できるでしょう。


怪我を負った場合には、痛みを感じることは有りませんが傷を負った部位は痺れ損傷が大きい程動かすことが困難になるでしょう。部位欠損も存在します。

いずれの場合もポーションや魔術により回復が可能です。

ただ、部位欠損の場合は魔術でのみ回復可能で、欠損部分を紛失した場合は教会の施術のみが唯一の回復方法となります。


強力な敵も他のプレイヤーと協力して戦えば倒すことができるかもしれません。

ただし、仲間と協力して戦うパーティープレイをする場合には、間合いに気を付けて下さい。

自分の攻撃で仲間を傷つけてしまうかもしれません。

魔術には範囲攻撃もあるので特に注意が必要です。


時には力尽きて死亡してしまうこともあるでしょう。でも安心して下さい。たとえ力尽きても培ってきた能力が損なわれることはありません。

しかし、死んでしまった場合は全ての所持品をその場に残し立ち寄ったことのある最寄りの教会からの復帰になりますので、一人で行動する場合には特に気を付けて下さい。


オーディナリーライフでの死の定義は、現実と変わりありません。

怪我を負っても痛みが伴わないので現実よりは行動可能なことが多いかもしれませんが、無理をしていると一瞬で戦闘不能に陥ることがありますので気を付けて下さい。



               ―クラフト―


セラナティアでのクラフトは高難易度です。

多少簡素化はされていますが、現実と同様な工程で作成される物が多いため簡単には作れません。

方法の一つとして、なりたい職業の店に弟子入りして毎日働く方法がありますが弟子を受け入れてくれるかの問題もあります。独学でやるのは相当難しいでしょう。

本当に職人を目指したい人が、情熱もって挑まない限り大成するのは難しいでしょう。



                ―日 常―


セラナティアにはARは存在しません。決められた進路もありません。

ただ一人の人間としてファンタジー世界を生きていく、物語は自分で紡いでいく、そんな日常生活(オーディナリーライフ)を送ってみませんか?





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