あなたの後ろ
「知ってるか、ここ、出るんだって」
「出るって、何が」
「得体の知れない何かさ。背後から手が伸びて、肩を叩かれると命を吸い取られてしまうそうだ」
「こんな普通の場所に、そんなの出ますかね」
「出た! 後ろだ! 何をぼーっとしているんだ! 早く逃げないと、ほら、これを読んでるあなたのすぐ後ろに」
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