初めて

「適当に座って」


 片付いた部屋。女の子の匂い。さっきのアルコールが一気に抜ける。


「どうしたの? 座りなよ」


 変な汗が首にまとわりつく。


「いや……」


 目のやり場に困る。


「やっぱり僕帰るよ」


「ねえ。まさか怖くなったの?」


 怖いも何も、整然と並べられたその道具は、初めて見るその道具は一体何に……。

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