長い時

 車を走らせた。愛車と呼ぶには手入れがなっていないが、年季が入った大事な車だ。


 何の変哲もない郊外の国道。どこにでもあるようなロードサイド店舗が軒を連ねる。全てがいつも通りの、刺激のない休日。


 海の見える公園に着くと、古い携帯を開く。待受はここで撮った二人の写真。少し、痛みを思い出す。

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