十五夜

 お月見よりも、お月見団子だよねとあなたは言った。風情ふぜいは必要だからと、昔話で見たお供えの台を用意して、団子を積み上げて、縁側えんがわで月を眺める。あなたは夜風に吹かれて、良い夜だねと言った。お月見団子は照れ隠しなのかな。見つめてみれば、はにかんで団子を口へ。私はあなたのほっぺにキスをした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る