601-650

ワレワレハ

「ア〜〜」


 扇風機に向かって喋ると、声が震えて面白いんだ。


「ワレワレハ〜〜ウチュ〜ジンダ〜〜」


「おい小僧」


 振り向くと、変な顔した大人が5、6人。


「俺たちゃ宇宙人だ」


 空いた口が塞がらなかった。


「……違うよ」


「違う? 何がだ」


 僕は扇風機に向き直る。


「宇宙人はこうだよ。ワレワレハ〜〜──」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る