皆まで言うな
「あの……」
「分かってる」
男は出会った頃から妻の全てを理解し、何か言いかければ、それを最後まで聞かずともすぐに察しがついた。
男の最期を看取る時、妻が口を開く。
「貴方……」
「分かってる」
男は微笑み、事切れた。
「……何も分かってない馬鹿な人。愛されていないことにすら気づきもしないで」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます