恩返し
その人は散歩が日課だった。雨でも雪でも、毎日欠かさず歩いた。
ある冬の晩。戸の向こうでドサッと重たい物が落ちるような音がした。
「お、雪の日に笠を被せた地蔵様の恩返しか」
その人は無職だった。毎日方々で恩を売っては、そのお返しで生活していた。
「そろそろ罠に掛かった鶴を見つけたいもんだ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます