裸の王様

「王様、空間転移装置が完成しました! これで、どこへでも瞬時に移動ができます!」


「おぉ! では早速」


「あ! お待ち下さい!」


 王は話を最後まで聞かずに装置に入り、消えてしまった。


「王様……なんてことだ」


 中庭で悲鳴が上がる。


「移動するのは体だけなのに」


 装置の中には王の服が取り残されていた。

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