誰が望んだのか

 蛍光色の車が走る山道で、私は一人死に場所を探していた。でもそんな場所はどこにも見つからない。どこへ行っても、警備ロボットの分厚ぶあつい胸が優しく包み込む。


 命に限りが無くなって、想像していたSFの世界とかけ離れた未来に拒否反応を起こしていても、この世界はただの一人も逃げることを許さない。

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