ジレンマ

「願いはまだか」

「そうかすな。将来に関わるんだ」

「どれ、未来を覗いてみるか。願ってないお前は見られんがな」

 ランプの精は悲鳴を上げた。老人になっても悩み続ける男と、それを待つ自分を見たのだ。

「どうした?」

「見たいと願え! 頼む!」

「それではお前の願いじゃないか。あぁ、益々ますます悩む……」

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