育ての親
その子供は、まだ乳飲み子の時分に親に捨てられ、それを見つけた狼にまるで我が子のように育てられた。とはいえ狼の寿命は短かく、子供はまた独りになった。すると、恐ろしい狼がいなくなったことで、大人達が子供を拾い上げた。だが、子供は狼のように吠え、自分が熊だということは覚えていなかった。
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