初日の出

 世界中の不幸に涙したその人は、初日の出に全ての幸せを願った。そしてその幸せが世界中に、永遠に拡がり続けるようにと、西へ西へと走った。永遠の日の出と世界中の幸せを背負い只管走った。やがて幸せが全てを包むと、その人が自分を犠牲に走ったことに世界中が涙した。その人は幸せの中目を閉じた。

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