思いとは裏腹に

「貴方を遺して逝く私を許して」

 最愛の妻を亡くす悲しみに耐え切れず、私はすぐに彼女の脳を摘出し保存した。

 長い年月を経て妻の脳はロボットへの移植に成功したが、私の命はもう尽きる。妻をこんな姿にして、愚かだ。

「君が本来いるはずだった所へ私は逝く。永遠に一緒になれたのに、また離れ離れだ」

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