忘れてはいけない事

 ギリギリで立っている柱がある。

 だいぶ傾いていて、いつ倒れてもおかしくない。

 でもそれは、ずっと前からそうだった。

 ずっと倒れそうなのに、ずっと倒れない。

 だから、みんな慣れてしまっていた。

 それは、倒れない柱なんだと思っていた。

 しかし、みんなが大事な事を忘れた時、柱は倒れて粉々になった。

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