仕事が早い

「警部、被害者の手がこれで縛られていました」

 駆け寄る高橋巡査の握る物を見て、俺は血の気が引く。

「それと警部、これは被害者が着ていた上着なんですが、見てください……」

 余りにも無残な現場に倒れそうになる。

「何と更に下着には――」

「高橋」

「はい?」

「……鑑識が来る前に被害者が丸裸だ!」

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