あの世の事情

 足元に横たわる自分を見つめる。


「私は死んだのか」


 あの世から来た鬼が答える。


「そうだ。全く次から次へと」


「私はあの世へ行くのだな」


「そうはいかん」


「……え?」


「閻魔様がワンオペの過労で入院された。裁きの再開は来月だ。整理券を持ち最後尾で待て」


 鬼の後ろには果てし無い行列が出来ていた。

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