140字のとても短いお話たち

はむひこ

1-50

最高の発明

 四季が無くなってだいぶ経ち、雨は何年も降り続いている。


 金属の体はきしみが酷く、あしはもう動かない。


 機械音が聞こえて、自動で吸い上げられた地球のエネルギーが体に補充された。


 こんな物を最高の発明だと持てはやしていた頃に戻りたい。


 今のが最後の絞りかすだったようだ。


 私は独り、星の最期を看取みとった。

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