閲覧数

「うぅ……」



数日後。


セツさんが、PCの前で、ガックリと肩を落としている。


「どうしたんですか?」


粗方、予想は付いたが、念の為に訊いてみた。


「閲覧数が伸びない……。


 評価も付かないし……。


 やっと付いたと思ったら、


 ★★★★★5の内で、★1の最低評価……」


そう言うと彼は、PC机に、前のめりに突っ伏した。


いや、あの出来なら仕方無いだろ……。


「……そりゃそうですよ、まだ、登録したばっかりの、初心者なんだから」


「でも……」


うつ伏せの儘、顔を擡げて、目だけで俺を見る。


「具体的に、どんな感じなんですか?」


「投稿した初日は、そこそこ読んで貰えるんだけど、


 それ以降は、さっぱり……」


「あぁ、それは、新着投稿として、トップページに表示されてるからです」


「そうなの?」


「『小説家にな●う』の読者は、わざわざ、小説を、自分で検索したりしませんから。


 ただ、パッと目に付いたものを、読むだけです。


 だから、ランキングに入らないと、どんどん埋もれて行くんですよ」


「うぅ……。どうすれば、読んで貰えるんだろ……?


 俺の小説、そんなに面白くないのかな……?」


「………………」




- その夜 -



カタカタ……カタカタ……




- 翌日 -



「ショウ君!付いてる!


 ★★★★★5の評価と、ブックマークと、感想、レビューも!」


「ふぁ~あ……良かったですね……Zzz」


「うん!


 何処の誰か全く分かんないけど、有り難う!


 HN『ショウ&セツのクレバーな方』さん!」

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