第29話 両者決死に3分を争う
「聖騎士流剣術『聖天波撃』」
「『世界樹の根』『共鳴樹』。どんどん行くわよ〜。」
「聖騎士流武具奥義『聖蓋寂静-落-』ちょっと借りるねきんにくさん。」
「なぬっ!?クソ!よくも・・・・・・いや今は彼女を遠ざけることが先決だ。覚えてろ!許さんぞ〜!」
「ごめんって。ちょっと借りるだけだから許してよ。『金剛体』聖騎士流体術『聖羅』。・・・・・っはは!すごいねこのスキルの組み合わせ。単純威力がかなり上がってる!」
「私を選んでくれないなんて悲しいわね。」
「どうせなにか仕込んでるのだろう?それにこの状況なら複雑なものよりも単純なものの方がいいからね。」
「考えてるのね。でも物事を複雑に考えるのは良くないわよ?」
「そうだね。まあ例え蘭さんが対応策を考えてなくてもあれを取ってただろうしね。」
「あらあら私の事そこまで信じてくれてたのね。なら教えてあげなくちゃ。『共鳴樹』は1度した命令を必ず遂行するの。だから例え取られちゃっても戦況が変わることなんてなかったのよ。」
「それは危なかったね。上手くデメリットも活用しててすごいね。参考になるよ。」
「ふふ。ものは使いようってことね。『世界樹の根』」
「聖騎士流剣術『聖天波撃』」
「『世界樹の根』には剣撃、『共鳴樹』には打撃。やるじゃない。でもそれだけじゃ私の『世界樹』は敗れないわよ?」
「そうかい。でも五分の状況でグリモワールくんが来たら、たとえあなたでも本気でやらなきゃいけないんじゃないかな?」
「今も十分本気なのだけれどね。このスキル、まだ上手く扱えないのよ。」
「それは残念だね。」
「でも最低限あなたを相手にできる強さはあるみたいね。」
「そうかな?『世界樹の根』がだんだん減ってきているようだけれど。」
「心配しないでちょうだい。『世界樹の蜜』」
「・・・・・・なるほど。これで切れた根は回復するって訳だね。つくづく厄介だと思うよ。」
「それじゃあラウンド2といきましょうか。」
*****
(グリモワールサイド)
「時間を稼がしてもらってるんだ。しっかりと成功させないと。」
『世界樹』・・・・・・恐らく弱点は火だろう。
なら属性は火が無難。確か木には耐凍性があるやつもあるし氷属性は聞かないと思った方がいい。
見た感じ剣撃が有効。他には打撃もかな。
だったら武器体全体に火属性のエンチャントが最適。
出来ないことはないけど今までの作ったスキルとか溜めてたストックを全部無くすのはおしいんだよね。
まあまた集めたら良いか。
「『魔法生成』発動。」
まずはリブラさんの『炎撃』をベースに風魔法で火力を上げる。
次に『簪』を組み込んで武器に炎を纏わせることを可能に。
けど全身に炎を纏わせるのは現状不可能。
「どうしよ⋯⋯⋯⋯おや?」
『金剛体』。めちゃくちゃ便利じゃないか。
次に『金剛体』を組み込んでこれで完成。
これでスキルを作るのは可能だけどこれだけでも時間がかかるな。
「後は代償だけれど。⋯⋯⋯案の定ほとんど消えるね。まあ仕方ないか、賢者の力を見るがいいさ。魔法生成『焔』」
さあ後は少しのミスも許されない。魔法の構築を正確に⋯⋯⋯⋯⋯⋯
*****
「大体後1分。これくらいなら耐えれるかな?」
「あらあら、強気になっちゃって。まだまだよ?」
「それは楽しみだね。次はどんなことをしてくれるのかな?」
「今来たわ。おかえりきんにくちゃん。」
「おう。しっかりと嬢ちゃんを避難させたぜ。」
「ありがとうね。それじゃあアレやりましょうか。」
「おお!あれだな!いいぞ!いつでも来い!」
「なんだか面白そうだね。だけど今は待ってあげるほど余裕じゃないんでね。」
「残念ながらあなたが攻めに来る前に終わるわよ。『世界樹の共鳴-桜世界-』さてと、本領発揮といきましょうかね。天術守護『桜鎧』」
「ふははははははは!見ろ!これが俺の真の姿だ!」
「これはやばいね。桜の花びらで視界も悪くなってるしきんにくくんが着ている鎧も硬そうだ。」
「元々私のスキルは防御に特化してるからね。大切な人を守れないなら漢としてダメなのよ。」
「そうだぞ!ではいくぞエクス!『金剛体』が無くとも俺の筋肉は素晴らしいということを証明してやる!」
「やってみなよ!聖騎士流槍術『空轟』」
「棒如きに我が筋肉がやられるか!」
「凄いな。純粋な力だけでこうも押し切ってくるとは。」
「凄いだろう。何せ筋肉に愛されているからな!」
「それはよく分からないけど。そろそろ出来たかな?」
「何がだ?」
「ごめんねエクスくん。待たせてしまったね。最後に武装展開をお願い出来る?」
「もちろんさ。武装展開『荒神』」
「魔法生成『焔』対象はエクス。⋯⋯⋯よし、もう好きに暴れてもいいよ。蘭さんのスキルで怖いものは無い。」
「ありがとう。後も僕に任せてよ。聖騎士流剣術『静謐聖天斬』」
「ぬああああああ!っフン!⋯⋯ぐはッ!」
「やっぱり半端じゃない耐久力だね。だけど次は耐えられないだろうね。」
「⋯⋯⋯やっぱり魔法って凄いのね。特にあの子、完全に私のスキルを封殺してるわね。」
「そりゃあ僕は準優勝者だからね。意地ってものがあるのさ。」
「それはいい事だわ。勝ちには貪欲でいたいものね。」
「お喋りはそこまでにしてそろそろ終わろうか。」
「あら、きんにくちゃんやられちゃったのね。」
「それは僕の単純威力に『焔』があるからね。凄くやりやすいよ。」
「そう。結局リベンジは果たせなかったわね。だけど⋯⋯⋯⋯⋯。今回は仲間たちがいるもの。まだ諦めないわよ。」
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最近はAPEXをやってます
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