寝れば寝るほど最強に！？

第21話 筋肉は全てを解決する！

(グリモワールサイド)

はあ、気乗りしないなぁ。

相性が悪いのは悪いんだけどそれが理由ではなくてね⋯⋯⋯

「やあグリモ。今日もいい筋肉日和だな！そういえば新しいトレーニングを思いついたんだ！今度一緒にやらないか？」

「やらないかな。」

「わかった！ならまた今度誘うとしよう！」

これなんだよなぁ。出会った人みんなに筋トレしないかと誘って断れば了承するまで誘い、了承すれば悲鳴をあげるか第2のあれができるか。掲示板では『きんにくん』ってネタキャラ兼愛されキャラみたいな立ち位置だけど蓋を開けて会ってみればこれだからね。地雷と同じさ。

「僕はあまり動くのが好きじゃないからな〜。これからも断り続けるよ？」

「そうか！ならこの試合に勝ったなら誘うことはもうせん！だが負ければとことん付き合ってもらうぞ！」

「はは、絶対に負けられない試合になったね。」

「何！？こう言えば喜んで負けてくれると思ったのに違うのか。」

「今の話の流れで僕がやると思ったの？」

2つ目はこの話の聞かなさなんだよなぁ。

「当たり前だろ！男同士の友情は筋肉から始まると言っても過言では無い！さあ、試合を早く終わらせて一緒にトレーニングをしようじゃないか！」

「もういいや早く試合を始めよう。」

【それでは第2回戦第2試合を始めます！】

「『火炎弾』！」

「熱いな。だが筋肉の前では効かんぞ！」

「前々から思ってたけどそれおかしくない？『水球』。」

「ふん！」

「まあそうするでしょうね。」

「おいなんだこれは！この水変だぞ？」

「そりゃあその水には毒が入って⋯⋯⋯」

「殴りがいがある！」

「え？」

「この水はものすごくいい！もっと出せ！出せる限界まで出せ！」

「別にいいけど毒で死んじゃわない？」

「アホか！『状態異常耐性』を手に入れたに決まっているだろう。毒くらいで弱る身体ではない！」

「うわもっと厄介になってる。」

「さあグリモよ。お前はこの『金属身体（メタリックボディ）に打ち勝つことが出来るか？』」

「こんなにも単純すぎて厄介なやつは初めてだよ。でも打開策がない訳でもない。」

「ほほう。どんなものでもかかってこい！『金剛体』」

「『分身』」

そろそろ隠すのはやめようか。まあ少しだけバレないくらいには使ってたんだけどね。

「む？さっきのお前の対戦相手が使っていたやつか。お前も使えるとはな。」

「いやいや、たださっきのを魔法として真似ただけだよ。」

「よく分からんがただ増えただけなら俺にダメージを与えるものはないはずだろう。あのなんちゃら砲でも打つか？喜んで耐えて見せよう。」

「ならお言葉に甘えて。集束しろ『魔源集砲』。1人しか打たなかったのは慈悲だよ。」

「ぐっ⋯⋯まさかあそこまで威力が高かったとはな。だが耐えられない訳では無い！」

「そうかいそうかい。ならあと9発だね。」

「何！？」

「君はもう少し話を聞くといいよ。それじゃあ聞くけど1発ずつか一度に一気に打つか。どっちがいい？」

「一度に打つがいい！これを凌いで俺は真の筋肉へとなるのだ！」

「真の筋肉って何？まあいいや『魔源集砲』×9発」

「『金剛体』！うおおおおおおおおお！耐えろ！俺の身体ぁぁああああああああああ！」

これを耐えられるとこれからが危ういなぁ。

「ふん！見たかグリモ！俺は耐えたぞ！」

「おめでとう。これは今作った新技だよ。魔法生成『簪』」

「ゴフッ。ただの棒が⋯⋯我が肉体を貫く⋯⋯とは。」

「君も使ってたやつじゃないか。『金剛』を魔法として使ったんだよ。もっと鍛えたらどうだい？」

「そうだな。筋肉は嘘をつかない。今回の敗北は己の筋肉がまだだという証明だ。さあ！今度一緒に⋯⋯」

「君の負けだろう。筋肉は嘘つかないんだろ？諦めなよ。『簪』。」

【一回戦第2試合、Aブロックの勝者はグリモワール選手です】

＊＊＊＊＊

「いやーいい試合だったよ。⋯どっちもね。」

「それは褒め言葉かな？エクスくん。リブラさんはまだやってるかい？」

「そうだね。もうすぐ終わるくらいかな？」

「勝ってくれると嬉しいな。」

「それはどうしてだい？」

「せっかく作戦を考えたのに負けると申し訳ないだろう。それに同じチームとして分けて欲しくないからね。」

「なるほどねぇ。そういや君のスキル、大方予想着いたよ。なかなかにぶっ飛んでるじゃないか。」

「それはおめでとう。まあ僕自身の相性所以とも思うけどね。まだなんちゃって『賢者』だけどね。あ、決着ついたみたいだよ。」

「ふぃ〜色々疲れた〜。ブイチューバーこっわ！」

「何があったんだい？」

「なんか好かれた。あの子頭ヤバいんじゃない？」

「君も負けず劣らずとも思うけどね。」

「なんだと！？そんなわけ！」

「ちょっとだけ同意かな。」

「嘘だ！間違ってる！そんなの間違ってるに違いない！」

「まあそれはともかく勝利おめでとう。次はとうとう僕とだね。最善を尽くして頑張ろうね。」

「とりあえず頭おかしいという言葉を撤回させてやりますよ！頑張ろうね！」

「あれだ。謎に変な友情が生まれてる。どうせなら僕も混ぜてよ。」

「君はどうせ決勝だろ？そのときでいいだろう。」

「エクスさんもグリモワールさんも大概頭おかしいですよね！ねぇ！そうだよね！」

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午前は用事があったので更新出来ませんでした。

後半は会話のみパートです。それとアルファベット適当に入れたら普通にトーナメントで当たらなくなるのでグリモワールの1回戦をFからAに変えました。ごめんね。

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