第8話 レッツ墓荒らし!
場所がわかった!なら何をする!そう!墓荒らしだ!
「ほむほむ、場所を見るに少しと奥にあるようだねワトソンくん。」
時間はあと1日くらい余裕あったはずだけど今暇だから行っちゃおう!気になるし!
「どうせここ編集で倍速ポイントだし適当にピロピロ言いながら歩こーっと。」
人間は常に成長する生き物なのだよ。
「ピロピロピロピロピーピロピロピロピロピー………………」
疲れたからここからカットする予定にして無言でいこ。ピロピロ言いながら歩いてる美少女って噂されても困るしね!
だいぶ歩いたなー。もうすぐじゃない?というか着いたくない?合ってるかな?確認しよ。
「着いたー!うん?着いた?」
確かにここなんだけどなんにもないよ?というかこんな木もない場所とかあったんだ。
【特殊クエスト『古き狼王の遺産』発生中のプレイヤーを確認しました。プレイヤー『リブラ』を『狼王の墓』へ転送します。】
おや?おやおやおや?何か出てきたようですぞワトソンくん。これは行ってみるしかないでしょ!
「楽しい楽しい墓荒らしの時間じゃオラ!ヒャッハー!」
*****
「うわめっちゃジメジメしてんなー。」
入ってまいりました『狼王の墓』!実況はリブラ、解説もリブラ、攻略もリブラによるリブラによるリブラのためのリブラの何かとなります!……最後思いつかんかったわてへぺろ。
「何かここにいたらキノコになりそうだしとっととクリアしよーっと。」
きのこーのこーのこげんきのこ!エリンーギ、まいたけ、ふんふんふん!
明日のご飯キノコにでもするか。なんか食べたくなってきた。水族館に行ったら魚食べたくなるやつと同じだね!なんで毎回そう感じるんだろ。
「というか一本道で飽きた!敵も来ないし居ないし暇!」
あ、いやよくよく見たらもうちょい先に明かりが見えるぞ!
「墓見つけたり!早速荒していくぅー!」
わははははははははははは!金銀財宝は全て私のもんだー!
「王の墓へ侵入したネズミはお前だな。」
「ひょえ!?」
なになにあのめっちゃ強そうな凄いでかい石像。喋るのはまあわからんことも無いけどあそこまででかくする必要あった?推定でも20、いや30mはあるぞ。
「王の墓を守るのが私の役目。よって貴様を排除しよう。」
「ちょちょちょい待って待って待ってストップ!ストーーップ!」
「む?なんだネズミ。」
「いやえっとあのですね。私が来た理由はですね。『古き狼王の遺産』というクエストに参加させらられてですね、よくわかんないままここに来ただけなんですよはい。」
やばいやばいあんなのに攻撃されたら即死どころかオーバーキルだって!
「だが王の墓を争うとしたのは事実。参加も強制ではないだろう。そしてお前を見逃す理由もない。よって処刑しよう。覚悟!」
「待って待って待って!いいの!?私は死んでも生き返るよ!そしたらたくさんの人にここの場所を教えるよ!」
「ぐっ……なんだと……。」
ん?なんか押し通せそう。
「私を見逃せばここのことは黙ってあげる。でも殺せば復活して大人数でここに来ることになる。どう?見逃す理由になるでしょ?」
「ぐぬぬぬぬ。……いいだろう。今回は見逃してやろう。それでお前は何を盗む気だ?」
「盗む。えーーっと。うーーんと。ああ!寝具!よく眠れそうなやつ!」
せっかく言い負かしたのにここで金銀財宝全てよこせとかいったら消し炭確定だからね。パって思いついたのこれしか無かった。
「『よく眠れる寝具』、か。くくく、ははははは!面白いではないかネズミよ。だが生憎ここには寝具などは無い。普段なら諦めろと言うが興味が湧いた。おいネズミ、名をなんという。」
「あ、はいリブラです。」
「リブラか、覚えておこう。そこでだリブラよ。貴様に褒美をやろう。今から3つの剣を見せよう。本物は一つだけ。さあ、当ててみろ。当てればそれを与えよう。」
「うーん剣かー。」
「なんだ不満か?」
「いやいいんだけどね。私武闘派だから篭手とかそういうやつの方がいいなーなんて。」
「まあいらないものを上げても可哀想だな。…よし、本物の剣を当てたならばここにある1番いい篭手を与えよう。そもそも篭手など使おうにも邪魔だからな。なんでもいいだろう。」
「やった!ありがとうございます!」
「まあまずは本物の剣を当てるところからだ。ではこの3つの中から本物の剣を当てろ。残りは今我が作った偽物だ。切れ味も何もかもが違う。さあ、お前にわかるかな?」
うーん綺麗な剣が2つとボロボロの剣が1つ。まああるあるで言うとボロボロの方を選ぶよね。というか本物ならここに元々あったやつでしょ?で、今作ったって言うなら綺麗なのも納得。つまりボロボロの方が正しい!のかな?
「ちなみに触るのは?」
「何もかもが違うのだ。触ればすぐに分かってしまう。だが近くに行くのは許そう。」
「わーい」
まあ近くに行っても何が違うのか分かんないし。勘でいこっかなー。
「ん?なんだこれ?」
よくよく見たら綺麗な剣の方は大きさが違うぞ?じゃあボロボロの剣は……。若干大きい方と同じか。もしかしてだけどこれって……
「よし決めた!こっちの綺麗な剣が本物だ!」
「……本当にいいのだな。」
「もちろん!多分だけど綺麗な方とボロボロの方を比べさせて今作ったという発言からボロボロの方が正しいと思わせておいて本当は本物を綺麗に見えるようにコーティングして、偽物をボロボロにしたって感じでしょ!」
「ぐぬぬ。癪だが貴様の言う通りだ。仕方ない。約束のものだ。持って行ってとっとと消えるがいい。性能も後で確認しろ。」
「あざーーす!でもどうやって帰りゃあいいんすか?」
【特殊クエスト『古き狼王の遺産』をクリアしました。1分後に特殊ステージ「狼王の墓」から元の位置に転送します。】
なーんだ。自動で連れてってくれるのかー!良かった良かった!
「じゃーねー。……えっと。名前何?」
「王からは『アヌ』と呼ばれていた。」
「おーけーアヌくんさよーならー。」
「ふざけた呼び方をしよって。次会った時は覚悟せい。」
「また会えるとい…」
【転送を開始します】
おいいい感じだったろ!最後まで言わせろよ!
*****
(運営サイド)
「最初のイベントについてだが。日時が決まった。2週間後だ。」
「ああ、第2陣についてもっと盛り上げるためだね!」
「ああ、そこでだ。お前が大事なリリース開始から数日を捨ててまで考えたイベントを今発表してもらおうか。」
「はいはいそう焦んないでよ。まずは無難に『PvP』だね。まあ適当に戦わせていい感じの報酬を上げればいいから楽っちゃ楽。次が『━━』だね。というかこれ考えるために1日くらい使ったかも。あとは『━━━』かな?」
「なるほどな。ありがとう。それで最初のイベントだがどれにするか決めているのか?」
「考えてるわけないじゃん!そこで!…ジャーン!」
「なんだお前……まさか!?」
「へいへいリンちゃん!ちょっとこれ投げちゃって!」
「…ん?ダーツ?……っえい。」
「そう!それで最初のイベントを決めよう!というか投げるの早くない!?」
「なんでもいいでしょ。で、何になったの?」
「ええっとね!おお!これだよ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます