戦争とは難しい

俺はある隊長の突撃チームに配属された。

初戦闘は敵の黒服を攻撃するために側面から回り込んで銃撃するというものだった。

訓練どおりに走り、匍匐をして敵へ接近する。

正直隊長たちはどうしてこんなに敵の位置がわかるのかよくわからなかった。

そんなことを考えていると敵が見える位置についたらしく隊長の指示を待った。



「攻撃!」


パパパーーーン!パパパーーーン



俺は銃撃を加えた。



「スアン!何やってんだ!突っ込むんだよ!」



ヴァンさんが怒鳴った。

俺はびっくりして敵の方へ行ったがみんな敵は死んでいた。



「俺がやったんですか?」


「バカ言え、俺たちがやったんだ。」



敵は目を半開きにして目を細めた状態で倒れている。

まるでおばけみたいだ、気持ち悪い。



「こいつらがなんか悪いことしたんですか?」


「俺たちにはなんにもしてないが、とにかく悪いやつだ。」


「おい!お前たち!武器を持って行くぞ早くしろ!」



俺は敵の死体から装備や武器を持てるだけ持って帰った。

夜はみんなでお酒を飲んだ。

みんな笑いながら女の話やよくわからない話をしている。

正直つまらなかった。


それから1週間ぐらい経って俺は2度目の戦闘に出た。

敵の見える位置に行き、指示を待った。



「攻撃!」



俺は立ち上がって突っ込もうとした。



「何やってんだ!頭が吹き飛ぶぞ!ここで撃つんだよ!」


「なんでですか!」



俺は理不尽すぎて逆に怒ってしまった。

前回と逆のことで怒られたから。



「突撃!」


「おい、行くぞスアン!」


俺は立ち上がって撃ちながら突っ込んだ。

弾が尽きリロードしようとした瞬間。



「もういい!スアン!」



やっぱり敵が倒れていた。

次は歯を食いしばって死んでいる者もいれば、まだちょっと生きている者もいた。



「この人って、とどめ刺したほうがいいですか?」


「なんでそんなこと言うんだよ、そんなことしたら敵がかわいそうだろ!もう少し生かしてあげてやれ。」


「....?」


「武器を持って早く逃げるぞ!」


全然理解できなかった。

戦争とは俺が思っているより適当で矛盾だらけなのか?

俺はこの先やっていけるか不安だった。



3度目の戦いのとき、俺は輸送トラックを襲撃した。

射撃チームと共にトラックが走る道を待ち伏せした。

一時間半後トラックが走って来た。



パン!

パパパパパ!タタタターン!



誰かが先走って撃ったあと一斉に撃ち始めた。

俺も急いで発砲したがトラックは急にスピードを上げて逃げようとしていた。



「窓とタイヤを狙え!」



みんなタイヤを狙い始めた。

トラックは左に大きく逸れて木に思いっきりぶつかり止まった、俺は今がチャンスだと思った。

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