ルビーのブローチを渡すまで逃しません

みどり

人物紹介

物語開始時点のものになります


リアム

子爵が使用人と関係を持ち産まれた。

子爵に子が産まれなかったので、跡取り教育を施されていたが、子爵に実子が生まれた事を知り、母の遺骨を持って逃走。

国の中枢で仕事をしており、優秀さを買われて爵位を与える話も出たが、根っからの貴族嫌いの為これを拒否。上司と折り合いが悪くなり、代官として様々な領地を転々とするようになった。代官をしながら、不正をしていないか調査する調査員も兼ねている。イアンの親友。


カーラ

バルタチャ家のメイド。

幼い頃から父に武術を仕込まれ、身体を鍛える事が大好き。だが、母はそんなカーラを疎み、女らしくなれと無理矢理メイドの仕事を斡旋した。メイドなら大人しくしているだろうという母の目論見は外れ、カーラはメイドになってからもずっと身体を鍛え続けた。そんなカーラの努力を目に留めたリアムのおかげで、カーラは大好きな主人であるエリザベスの護衛という仕事を得た。領地で慕われているエリザベスを守る仕事は誇らしいと、母もカーラが身体を鍛える事に文句を言わなくなった。

自由を与えてくれたリアムの事を心から尊敬している。


ポール・ド・バルタチャ

カーラの主人。子爵家の当主。

父は男爵だったが、跡を継ぐと優秀さが認められて子爵になった。伯爵になるのもすぐではないかと言われている。

僅か10歳だが、非常に頭の切れる少年。上の姉のエリザベスの事が大好きで、彼女の為ならなんでもすると言い切る。リアムと同じ職場で働き始めたので、リアムがポールの代わりに領地の仕事をする事になった。(リアムは国から派遣された代官)

両親や、下の姉のドロシーの事を嫌っており、当主になった瞬間に絶縁届を出した。


エリザベス・ド・バルタチャ

カーラのもう1人の主人。ポールの上の姉で、未成年で爵位を継いだポールの後見人。真面目で心優しい人物で、幼い頃から両親に冷遇されていた。元々は、跡取り候補だったが、ポールが生まれたから要らないといきなり切り捨てられた。それからは両親がやらない領地の仕事をしたり、ポールの養育をしたりして過ごしていた。結婚が決まっていたが、結婚式の一週間前に婚約者のケネスと妹のドロシーが口付けを交わしている姿を見てしまい婚約を解消。友人のリリアンの兄であるイアンから口説かれて、半年後に婚約者となる。


イアン・ル・ブロンテ

エリザベスの婚約者で、侯爵家の当主。

13歳で爵位を継ぎ、欲深い後見人を付けられて苦労した。不正に厳しく清廉潔白で真面目な人物。両親が他界しているので、妹のリリアンをとても大事にしている。エリザベスの事が大好きで、少々独占欲が強い事を自覚しているが、エリザベスが困るような事は絶対にしない。


リリアン・ル・ブロンテ

エリザベスの親友で、イアンの妹。明るく、輝くような笑顔が魅力的な11歳。ポールを誘って、よく2人でお茶会をしている。


ソフィア・バリー・ショーテン

伯爵令嬢。リリアンとエリザベスの友人で、リアムと、イアンとポールの同僚。ポールと同じく10歳。親に鍛えられたので、人の感情を読み取るのが得意。よくポールと組んで仕事をしている。化粧の技術が高く、大人のように見せる事も出来る。潜入捜査はお手のものだが、専門は尋問。彼女に問いかけらた者は、あっという間に秘密を喋ってしまうと職場で恐れられている。


ドロシー

エリザベスの妹で、ポールの下の姉。

両親は、ドロシーだけを可愛がったので天真爛漫で我儘に育ち、泣き真似をすればなんでも自分の思い通りになると思って生きてきた。

エリザベスの婚約者のケネスを誘惑し、姉を押し退けて男爵令嬢から子爵夫人にステップアップしたと思っていたが、ケネスは跡取りから外された。現在は、ポールを恐れたリンゼイ子爵の命令で、ケネスと別荘に軟禁されている。


ケネス・ド・リンゼイ

エリザベスの元婚約者。ドロシーと浮気し、結婚した。現在、ドロシーと共に別荘に軟禁中。


リンゼイ子爵

ケネスの母。夫が亡くなり、息子に継がせるまでの中継ぎとして爵位を継いだ。凄腕の商人としての顔も持つ。

エリザベスに、嫁入り教育と称して様々な事を教えた。エリザベスに商才がある事を誰よりも理解している。息子がエリザベスの妹のドロシーと浮気をして、エリザベスが侯爵であるイアンと婚約した為、貴族達から避けられつつある。

頭が良く計算高いが、上の立場の者にとことん媚びる所がある。夫の浮気相手が産んだ(本当は違うが、そう思い込んでいる)リアムに跡取り教育を施すよう命令した。ケネスが産まれ、リアムが邪魔になったので排除しようと思ったら既にリアムは逃げていた。自分が手続きをしないとリアムが跡取りになる事はないので、安心してリアムを放置している。既に、名前すら忘れているかもしれない。リアムと会った事はない。


セバスチャン

バルタチャ家に長年仕える執事。

ポールやエリザベスの祖父からバルタチャ家にまつわる全ての事を教えられており、多大な権力を持つ。(ポールとエリザベスの祖父は他界している)バルタチャ家に忠実だが、前当主(ポールとエリザベスの父親。現在は投獄中)の言う事は上手くあしらって過ごしていた。ポールに多大な期待を寄せており、ポールに忠誠を誓っている。


リア

セバスチャンの妻。バルタチャ家の侍女長。

エリザベスとポールを自分の子どものように可愛がって育てた。


マリアナ

ブロンテ侯爵家のメイド長、リリアンの世話係もしている。長年侯爵家に仕えており、イアンやリリアンから信頼されている。


トム

バルタチャ家の馬番だったが、ドロシーの怒りを買いクビにされかけた時にエリザベスの機転で領地に匿ってもらいクビを免れた。気配を消すのが得意で、リアムに指導してもらい密偵として働くようになった。エリザベスとポールに恩を感じていて、バルタチャ家に忠実。出世欲があり、成り上がりたいと思っている。


エイダ

公爵令嬢。イアンとリリアンの二人と子どもの頃出会った事がある。だが、家同士の繋がりはほとんどない。頭が良く、他国に留学していた。


※メイドと侍女

この話では、メイドは主に家事を担い、侍女は主に主人の世話をするという設定です。バルタチャ家の領地の屋敷にはメイドしか居ません。(王都の屋敷には侍女も居ます)どちらが偉いという事はなく、どちらも大切な仕事ですが、男爵だったバルタチャ家はあまり多くの人を雇えず、侍女がメイドの仕事をしたり、メイドが侍女のようにお世話をしてくれる事もしばしばあります。

カーラは、エリザベスの護衛兼、侍女兼、メイドです。その分多めに給与を貰っています。

ブロンテ侯爵家のような高位貴族になると、明確に仕事が分かれています。ただし、ベテランのメイド長のマリアナはリリアンの世話係も兼ねています。


※後見人と絶縁届

未成年が爵位を継いだ場合は、後見人を立てる決まりとなっています。後見人は審査が厳しく、後見人になってからしばらくは不正をしないように国から監視されます。エリザベスの監視をしたのはイアンでした。その後、イアンから口説かれたエリザベスは、彼の思いを受け止め婚約者となりました。

絶縁届は、出すと国中に公表されます。絶縁された者は貴族ではなくなります。元の籍に戻れる事はありません。その為、審査が厳しくなっております。当人の了承を得て絶縁する場合を除き、絶縁届が出された場合には絶縁する理由が正当かしっかり調べられます。

ちなみに、離籍届も存在します。こちらは、後から元の籍に戻る事が可能ですから、理由が正当であれば大抵受理されますし公表もされません。悪さをした子を懲らしめる為に離籍届を出す親も居ます。離籍届でも、貴族としての権力を一時的に停止させる事が出来ますので、普通は離籍届を使います。ポールは、それでは生ぬるいと両親とドロシーを切り捨てる為に絶縁届を出しました。


※成人について

成人年齢は15歳。夜会に行けるのは成人してからです。爵位を継ぐと成人とみなされるので、未成年でも夜会に行けます。

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