『寿司』『雨』『映画』
伝説の寿司ネタを求めて辿り着いた雨が滴る映画館。椅子に座するのは、蒸発した親父と巨大海月。親父は映画に魅入る海月の足一本を素早く切り、おから酢飯で握り皿に乗せて娘に手渡す。遅くなってすまなかったと言って。やおら頬に雫が伝った娘が口の中に入れた瞬間蒸発した寿司。味はわからなかった。
(2023.2.10)
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