ダンジョン攻略五日目1-5
第28話ダンジョン五日目1オーク1
今日で5日目のダンジョンに潜る。
ソッコーでスライムエリアを抜け、バットやゴブリン共を斬り進む……
「ステータス上昇のお陰で、武器持ちゴブリン程度なら一撃で倒せるようになったぞ! 少しづつだけど自分が成長しているって実感できるのは、ヤル気に繋がるな……」
武器なしコボルトが、十メートルぐらいの距離に見える。
前までなら一撃で葬るのは難しい敵だったが……
「『
――――と短文呪文を詠唱し、《魔法》【
すると刀身は、雷のような金色に輝く
いつ見ても惚れ惚れする程、危険で美しい。
走りながら近づき、見よう見まねの抜刀術を試す。
鞘から抜きざまに放たれた一撃で、コボルトの
「流石、複合付与魔法……あの断ち辛い毛皮がまるで紙みたいだ……」
それは何も俺の腕だけによるものではない。
確かに、『力』と『技巧』のステータスは上昇しているが、《魔法》【
『性質の強化』により切れ味が上昇しているからだ。
「これで金策効率もかなり上がるな y(^ヮ^)y」
こうして《魔法》を使いながら、奥へ奥へと進む事にした。
「大分進んできたな……」
ここに来るまでかれこれ50匹以上、モンスターを狩っている。
だいぶ慣れてきた気がするが、無補給だとパフォーマンスが下がる。
しっかり目に昼食を取ると、やはり低下しそうなので、ダンジョンダイブ中はこまめなエネルギー補充と、気分転換も兼ねてチョコバーやプロテインバーを愛用している。
そんな感じで乾燥したソレを齧りつつ、歩みを進めていると、数十メートル先に幾つかの人影が見える。
初めてのPTとの遭遇だ、左側だと奥で進まないと稼げないのだろうか?
だが、少し近づいて見て違和感に気付いた、『オーク』だ。
豚のような醜くい顔つき、病的なまでに青色白の肌、150~170㎝程の体高、
動きは非常に鈍重であるが、身の丈程の巨石を軽々と振り回すその怪力は、駆け出しの冒険者に致命傷を与えるには十分であり、また筋肉と脂肪に覆われた体は、生半可が刺突や斬撃を防ぐほどである。
良く観察してみると、ピッケルを持って壁を掘っているように見える。
見る限りは戦闘能力は高くなく、鉱山労働者にしか見えない。
「オーク
ダンジョン産の鉱石でも掘り出しているのだろうか?
俺は宝石(輝石)は好きだが、どの石かわかる程の知識はないので、オーク共が何を掘っているのかは分からない。
「モンスターが鉱石を集め武器を作る」……なんて話は講習テキストでも見た事がない。
だが実際、冒険者はコボルト等から鉱石を奪い、金に換えている。
鉱脈を見つけて自分で掘る冒険者もいると聞くが、複数人で挑まなければ、掘っている最中に背後から
当然、理由も分からないが、そろそろ武器を新調する必要がある俺には、こういった
「ここは万全を期して……『
――――と短文呪文を詠唱し、《魔法》【
じわじわと『魔力』が減るのではなく、一度に持っていかれる感じだ。
小さな光の粒が明滅し、剣の軌跡を追うように追従する。
「フォースが共にあらんことを……
光輝く刀身に気が付いたオーク達、総勢5名がこちらに向かってくる。下り
凄い形相で肩を怒らせ迫るその姿と、少しの猶予に思わす独り言ちる。
「ガラ悪いなぁ、元ヤン監督と現場作業員って感じかよw……」
※あくまで個人の感想です、気に障ったら御免なさい※
風体から想像通り、雑な振り下ろしの一撃をヒラリと
「っっしゃぁぁぁあああっっーー」
ザシュり!
丸太のような太い二の腕を骨ごと斬り飛ばし、
首筋目掛けて放った横なぎにより首を跳ねると、即座に地面を蹴って追撃を
大きく後方に飛び退きながら
5体のオークのうち一体は死亡、残り@4。
ジェダイの騎士みたく、ビームすらパリィできそうだゼ!
距離の程近い一体は、ピッケルを振り下ろし伸びきった状態で、すぐの追撃は心配無い。
他オーク2体は、宙を舞う俺をみて「今が
ゴツゴツとした岩壁を蹴って、着地点をずらし、オークの肉壁をすり抜け、
「丁度いい! 狙い通り!」
コボルト戦で上がった『力:B』と『敏捷:C』を存分に使い、音が出る程強く踏み込み、砲弾の様に急加速。
後方に一人取り残されたオークに接近し、
「――――っと、危ねっっ!」
加速がつきすぎ身体が流れるも、『力:B』のステータスで急ブレーキ。
くるりと身を翻して、地面を踏み締め一度停止、残り@3に向き直る。
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