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誰の……声か、わからない。
……助けて
……どうして?
……誰か……
……愛してる——
それも全部、闇の中に消えていく……。
「
静かに弟に手を握られ、アタシは涙で見上げる。
「終わったよ」
モニターの向こうの星は消えて、蒼い空……
「格……納庫……」
蒼い空間の中に、コランダム、スターノエル、そして……コズミナルエンペラーが立っていた。
あんなにあった
けれど……
「ライさん!」
通信機がざわついている。
「
「ライさんが!……
「わかった!他のみんなも、順次離脱してほしい」
コズミナルエンペラーに宿った瞳の闇が消えた。
「ミカ!だいじょぶ!?」
「だ、大丈夫!」
嘘だ。
だけどアタシは
「母艦に帰れる設定になってるみたい。なんか、ココア飲も!!」
「ココア?……うん!」
コランダムの瞳の光も消えた。
「大丈夫」
何か言いたげな弟と、何も言えなさそうなジュンに合図をして、アタシは離脱ボタンに手を掛けた。
「先に、行くね」
「
「……何よ」
「お疲れ様!」
「アンタもね。ジュンもお疲れ!」
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