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「わぁ!☆ビー玉ソーダだ!!懐かしい!!!」
お風呂上がり、旅館の片隅に据え付けられた小さな売店の冷蔵ケースに、グリーンのガラス瓶がキラキラと並んでいるのがハイドロレイダーの躯体に見えた……っていかんいかん!今は休むんだから。
疲れたら休む。頑張ったら、休む。
休む、休む……と繰り返しながら、アタシは瓶を取り出した。
ビー玉ソーダ。確かに懐かしい。
近所の銭湯で、お風呂上がりに良く飲んだ。ビー玉を、この凹みのところに引っ掛けて飲むんだよね。そうしないと、ソーダが出てこなくなる。
なんでこんな仕様なのかはわからないけど、碧緑のビー玉が綺麗で、昔集めたっけ。
カラン……という音も心地良かった。
ぽかぽかになった体に、甘いソーダがしゅわしゅわと沁みていくのが心地いい。
「んー☆最高っ☆☆☆」
本当に、最高の休息だ。
ビビビ!……——ピコッピコッ!!!
「「……——っ!!!」」
ホログラムモバイルが鳴ったのかと思って浴衣の袖を探るけど、違ってほっとする。
通路の向こうから聞こえる。……シュウジの叫び声も。
「よしっ
「よしシュウジっ!!ナイスだ!次は海面だぞ」
「うん!」
……アンタたち、そのゲーム家でもやってるよね?
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