第14話盲亀の浮木
バースディにあなたと街で出逢うことは
盲亀の浮木に限りなく近いだろう
この世に存在する二人はまず
近づく可能性があるとしたならば
0・01パーセントもないのかもしれない
あなたは陽だまりの木の下で
歌を歌っているのでしょうか?
僕は心にあなたを思い描き
ひたすら幻影をこの手で抱こうとしている
莫迦な奴だと思われるかもしれないけれど
今日だけは 今日だけは
重んじているといってほしい
嘘でも 嘘でも今日だけは重んじていると
重んじていると穏やかに話してください
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