第11話 その後のお話。
私達のその後の話を、少しだけお話し致します。
その後、フィルミーナ嬢は、無事婚約破棄をし、隣国の王族と結婚されました。
お相手がフィルミーナ嬢にゾッコンで、大恋愛の末の結婚だそうですわ。
そして、隣国に嫁がれたので、派閥の縛りもなくなり、今では頻繁にお手紙のやり取りをする、大親友となりました。
カイル殿下は、皇太子となる予定でしたが、保留されました。
皇子としてではなく、兵卒として北の砦にて、兵役をこなしておられます。修行中ですわね。
立太子を辞退することと、自らに兵役を課すことによって、サラ様の命を守られたのです。
もちろん今後一切、サラ様には会わないと、約束の上ですわ。
殿下は現在も婚約者は未定のままです。
今後、彼が皇太子になることは、実質的にかなり厳しい状況となっております。
サラ様は、思考を鈍らせ、効果の薄い魅了をかけるような惚れ薬を、所持していたことが発覚し、即刻死刑となりかけました。しかし、カイル殿下のお陰で、一命をとりとめました。
その後、貴族籍を抜かれ、即日国外追放処分となりました。
噂によると、隣国のパン屋の男性と結婚したそうです。
皇子からパン屋とは、差が物凄いと、一時期話題になっておりました。
ウィルは宰相閣下の側付きとなり、仕事を日々覚えております。やはり、ウィルは見た目が良いだけでなく、仕事まで出来る素敵な男性でした。私の見る目に、間違いはありませんわ。
そして、私はウィルの卒業と同時に入籍し、私の卒業と同時に結婚式を致しました。
ウィルは今では私の、素敵な旦那様ですわ。
それに、私のお腹の中には、いま新たな命が宿っておりますの。もちろんウィルとの子ですわ。今からとっても楽しみですの。
以上が、私達の学生時代のパーティーにより起きた事件と、その結果ですわ。
若気の至り…で、片付けるには、思ったより事件が大きくなってしまいました。ですが、現在の私達は、それぞれの未来に向かって懸命に歩いておりますわ。
私視点でのお話は以上になります。長々とお付き合い頂き、ありがとうございました。
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