第3話:こんなデカい歯はないだろ?

晩ご飯を食べてる時、いつも僕の膝の上にしんちゃんが乗ってるんです。


でね、食卓に小鉢に入ったラッキョウがあって、そのラッキョウを

一個つまんで食べようとしたんです。


ラッキョウを口元まで持ってきた時、しんちゃんの前に、ポロって

落としたんですよ・・・ラッキョウを・・・。

で、しんちゃんが食べたら大変と思って、慌てて拾って


「危なかったわ・・・しんちゃんに食べられるところだった」


って、その落ちたラッキョウを麻美子ちゃんに見せたんです。


そしたら、それを見てた麻美子ちゃんが、パニクって


「えええ・・・歯が抜けたの?・・・」


「ラッキョウだよ・・・」


「あ〜びっくりさせないでよ・・・歯が抜けたのかと思った・・・もう」


ラッキョウを歯と間違うほうがおかしいだろ。

なんで自分が勝手に間違っといて、文句言われなきゃいけないんだよ。


「どう見たって、こんなデカい歯なんかないだろ」

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