『FMラジオ』

私の人柄を表すかのように何も無い部屋に君を招待した

ガーべラの花だけがかろうじて飾られている

取りあえず集まった300枚のCDは私の人柄を表してはいなかった

何が好きなのか自分を知らなかった頃に聴いていた音楽達は

君からの感化で聴いていたものだったし

感化は結局他人からの貰い物で私ではないから


君をもてなす自信もないまま

FMラジオをつけると君はつまらなそうな顔をした

それからセックスを強請ったのは退屈な時間を誤魔化す為だった



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