話が合うよね

砦二光

選別

私が小学校を卒業するとき、先生がこう言った。

「みんなー、卒業前に好きなものに分かれてー」


私は、よく覚えていないが、███を選択したと思う。


そうして、私の同級生37人が全て、別のものを選択した。

私はもちろん███を選択した。

他の子は、警察官や消防士、アニメーターを選んだりしていた。


多分、そうだったと思う。


そして、私は今、高校卒業だ。中学校は入学した生徒が、38人で卒業できた生徒は私だけだった。まあ、しょうがないよね、みんながみんな███になれる訳じゃないもの。あ、名前が呼ばれた。そうして、私は卒業証書を受け取った。高校を卒業できたのは、198人中2人だけだった。まあ、そんな感じだよ。そう言って、もう一人の子は行ってしまった。


私も███として、誇りを持って、社会で働いて行かないと。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る