第8話 ミギテの武装化って……
黒マントが姿をけした後、俺たち3人は再び奴が現れた時のために次の武装の回収を急ぐことにした。
ミギテの探知機能が差した場所は、此処から10キロ強の距離だ。
思っていたよりは近いが、それでも徒歩だと、それなりの時間はかかるだろう。
ドウの翼で飛んでいけそうな距離だと思うが、流石にミギテと俺の2人を抱えて跳ぶのは無理があるらしい。
とはいえ、ミギテを1人にするわけにもいかない……結局、このまま足を使うしかなさそうだ。
「ジンタイ様。結局、黒マントは何故きえてしまったのでしょうね?」
「だからボクに恐れをなしたんだって!」
ドウはミギテの肩をポンポンと叩きながら誇らしげにしている。
まさか本気で、自分の手柄だと思っているんじゃないだろうな……。
「……まあ、理由はどうあれラッキーだった。飛び道具の一つもない今の俺たちの現状では明らかに不利だからな」
「え? 飛び道具がない? ミギテがいるのに?
ドウは矢継ぎ早に問いかけてくる。
「それが使えていたら苦労はしない。見ての通りミギテの身体はドウのように武装が装備されてはいないだろ?」
「恥ずかしいです……ジンタイ様♡」
「何が恥ずかしいのか、さっぱり分からないが……」
「え? 2人とも何を言ってるんだよ、自分の意思で武装化できると思うけど?」
「「え?」」
ドウの言葉にオレとミギテは互いに目を合わせる。
「だから、武装化は自分でコントロール出来るのっ! ボクの翼、見えてるよね?」
「ちょっとまて……その翼、ドウの意思で出しているのか? 元々その姿をしているんじゃないのか?」
「本気でいってるのかぁ? ジン様大丈夫かよぉ、そんなの当たり前だよ」
「ミ、ミギテ?」
「お、おろろ?」
「おろろ? じゃねーよ……お前まさか知っていたんじゃないだろうな?」
ミギテは少しづつ後ずさる。
「えっ、えーと……出来るかもかなぁ……なんて? テヘヘ♡」
「おい……」
今まで何も、逃げ回るようなことをしなくても十分戦えたってことじゃねーか……。
ミギテは小走りにドウの背中に隠れると、上目遣いで気まずそうな顔を見せてきた。
「ご、ごめんねダーリン」
「お前なぁ……」
いずれにせよ、これで
――だが……どうやってミギテは武装化するんだ?
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