(二)

 それは園子が中学三年生の時だった。高校受験も終わり、三学期の授業もほとんどなくなり、あとは卒業式を待つばかりの頃のことだった。

 三月に入ったある登校日に、ホームルームが終わった後、誰かが「卒業記念に俺たちでどこかいかないか」と言い出した。当初は男子と女子のそれぞれ数名のグループがそう話をしていただけだったのだが、他のグループが同じことを考えていると小耳に挟んだそれぞれのメンバーが「だったらみんなで行こうよ!」と騒ぎ始めたのだ。


(続く)

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